横紋筋肉腫

作成日 2026/07/26 16:10

龍傲さん(仮名)12歳

2023年10月、龍傲さんは突然、頭痛、聴力低下、耳鳴りなどの症状を訴えるようになりました。当初は中耳炎と診断されましたが、その後の約1か月間で症状は次第に悪化し、めまいや下肢の筋力低下も現れました。

こうした急激な症状の変化を受け、医師は最終的に上咽頭腫瘍の切除生検を実施し、龍傲さんが横紋筋肉腫を患っていることが確認されました。この知らせは重い雷のように家族を襲い、深い衝撃と悲しみをもたらしました。

病気の根治と再発防止を目指し、ご両親は慎重に検討を重ねた末、日本の先進的な陽子線治療を選択することを決めました。陽子線治療は、病変部へ高精度に照射でき、周囲の正常組織への影響を抑えられるため、龍傲さんとご家族に新たな希望をもたらしました。

当社の易事通を通じて、国立がん研究センター東病院の秋元哲夫教授によるオンライン診療を手配しました。診療の結果、陽子線治療の適応があると判断され、ご家族は日本で治療を受けることを決断しました。龍傲さんの回復を願いながら、一家は日本での治療へ向けて旅立ちました。

日本での治療経過

照射回数:全28回、約6週間
総照射線量:50.4 GyE
1回あたりの線量:1.8 GyE
治療方法:化学療法と放射線治療の同時併用

治療初期は副作用がほとんどなく、体調も比較的安定していました。ちょうど東京では桜が満開を迎える季節で、ご家族は東京各地の美しい桜を楽しみ、有名な観光地も訪れました。

富士山の山頂にはまだ雪が残り、鎌倉では絵画のような海の景色が広がっていました。治療の合間を利用しながら、東京とその周辺の多くの名所を家族で巡ることができました。

しかし治療が進むにつれ、龍傲さんは病気そのものだけでなく、めまい、吐き気、食欲不振などの副作用にも耐えなければなりませんでした。一回一回の治療と、一錠一錠の吐き気止めは、龍傲さんと医療チームがともに闘ってきた証でもありました。

その一方で、ご家族はある変化に気づきました。週末になり照射が休みになると、龍傲さんの体調は一時的に少し回復したのです。この貴重な休息の時間は、彼の強い意志を支える大切な時間となりました。

副作用が現れるたびに、心身ともに疲れ切ってしまうこともありましたが、龍傲さんは決して諦めませんでした。そして、本人の強い意志と家族からの尽きることのない愛情に支えられ、ついに最後の治療を迎えることができました。

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